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人類の脳は10%しか機能していない?
「人類の脳は、10%しか機能していない」
リュック・ベッソン監督、スカーレット・ヨハンソン主演の先週末公開されたアクションムービー、LUCY(ルーシー)のキャッチコピーです。
http://lucymovie.jp/
え、10%???
もし、残りの90%が覚醒したら・・・。
天才に!?
もっとできる人に!?
一瞬で、英語しゃべれるようになる?
など・・・、みなさん想像されるかもしれません。
実は、これには科学的根拠がほとんどありません。
ウキウキペディアでは、
“「人間は脳の1割ほどしか有効に使っていない」という俗説があるが、これはグリア細胞の機能がよくわかっていなかった時代に、働いている細胞は神経細胞だけという思い込みから広まったものと言われる”
と記述されています。また、アインシュタイン説など様々ありますが、結局のところ、面白おかしい都市伝説の1つのようです。
では、本当は脳の何%が機能しているのか?
残念ですが、最先端の脳科学においても、明確にわかっておりません。とはいえ、言語学習やリハビリテーションの訓練などの研究から、わかってきたことがあります。
それは、「脳は常にフル稼働している」ということ、そして、「学習や訓練をすると、脳全体のフル稼働から、必要なところのみを効率的に活用するようになる」ということです。
学習や訓練前では、どうやったらいいのかがわからず、脳のあちこちの機能部位を総動員させてなんとか達成させようとします。しかし、学習や訓練によってあちこちの脳部位の効率的・効果的な使い方を学ぶことで、最終的には脳全体ではなく、必要な部位に限って脳を機能させることができるようになるようです。
つまり、脳は、学習による最適化を行うことで、効率的に情報処理ができるように機能しているのです。
また、不要な脳部位の活動を抑制することから、脳が省エネにもなっていくともいえます。脳は身体への負担も軽減する、やさしい情報処理装置(臓器)でもあるのです。
なるほどです。
人類の脳は、10%しか機能していないのではなく、10%(ひょっとするとそれ以下?)に絞ることでより効果的に機能するべく設計されているようです。
実は脳から考えてみると、「自分には秘められた90%の力がある」と思うより、「自分には10%まで研ぎ澄ました力がある」、「自分には90%の無駄を削ぎ落とした力がある」と思うのが自然かもしれませんね。
では、また次回に!
(*)引用させて戴きましたウキウキペディアです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3#.E8.A7.A3.E5.89.96