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見れば見るほど好きになる!?
見れば見るほど好きになる。
これは、単純接触効果(ザイアンスの法則)といって、繰り返し接すると好感度が高まる効果として知られています。不思議な現象ですね。
先日のTBSの番組、「生命38億年スペシャル 最新脳科学ミステリー “人間とは何だ…!?”」でも、実験を通して紹介されていました。
単純接触効果の原理はシンプルです。「接触」すれば好感度が高まります。ですので、見るという行為以外にも、触れる、使う、話をする、顔を合わせるなど、さまざまな接触する行為で効果がみられます。
でも、みなさん、ふと思われたのではないでしょうか?
日常でいろいろなものをずっと見続けているけど、究極の好感度、超大好き、やめられないほど好きっていうものがあまりない。いや、そもそも、なってないし、そこまで感じたことないかも・・・。なんで?と・・・。
そうです。実は、接触回数によって好感度が高まる単純接触効果に限界があったのです。程度には諸説ありますが、一般的には10回~20回程度だといわれています。10回~20回程度の接触によって、好感度が高まる効果が横ばいになってしまうのです。また、条件によっては減衰することもあります。ですから、単純接触効果で究極の好きを創出することは難しいことだったのです。
なお、学術的には、提示する接触頻度(回数)の他に、刺激の種類や理解への複雑さの程度、刺激の提示時間(無意識下か意識下かなど)、刺激に対する個人的な経験や記憶など、好感度を変化させる要因がさらにあり、多くの研究が進められています。
・・・と、一見残念に思うかもしれませんが、単純接触効果を知っておくと彼氏彼女にするにはどうやって会っていくかの戦略指針(大げさですが)なりますね。まずは会う時間より会う回数を増やして、好感度を高めていこう!などです。
ビジネスでは、広告の露出回数や、営業の訪問・メールなどの接触回数を設定する判断の目安になります。接触回数を適正化することで、結果をより効果的に導くだけでなく、コスト削減にもつながりますね。
では、また次回に!
(*)引用させて戴きました論文です。
ATTITUDINAL EFFECTS OF MERE EXPOSURE
http://psycnet.apa.org/?&fa=main.doiLanding&doi=10.1037/h0025848